■ (転載)ご存知ですか?
<精神保健福祉法「32条」制度> ■
□ もし、あなたや あなたの大切な人が
「心の病」になってしまったら… □
■ 誰にでも、心の病にかかる可能性があります
日本では7人に1人が、
一生のうち、何らかの心の病にかかると言われています。
女優の高木美保さんや木の実ナナさん、俳優の高嶋忠雄さんなども、心の病気の経験者です。
■「心の病気なんて、“気力”の問題」?? それは違います
よく、「心の病気になるのは精神力が弱いからだ」「本人さえ頑張れば治る」と言う人がいます。しかしこれは違います。「病気」ですから、薬の服用などを
含め専門家によるきちんとした「治療」が必要です。
また「心の病」と言いますが、単に「心」や「思考」に症状が出る(例えば、やる気がでない、集中力や記憶力の
低下、強い自己否定感、自殺の衝動など)だ
けではありません。身体的にもつらい症状(体が思うように動かせない、息が苦しくなるなど)を伴うことが多いのです。
■ 仕事にも行けず、収入が激減…
でも、自己負担5%で治療を受けられる制度があります
心の病の治療のために病院やクリニックに通う場合、治療費の自己負担率が5%になる制度があります。
これは精神保健福祉法「32条」に規定されているので、通称「32条制度」(正式名は「通院医療費公費負担制度」)と言います。
心の病気にかかると、働けなくなったり就労制限のため収入が激減してしまいます。い
つ治るのかも分からない不安の中、高価な薬による治療を続けなければな
らない患者にとって、「32条制度」はまさに命をつなぐ「命綱」となるのです。
■ なぜか新聞もテレビも報道しない、政府の「32条制度」改悪案
ところが今、この32条制度
が改悪されようとしています。政府は今年の初め、身体・知的・精神障害にまたがる「障害者自立支援法案」を提出し、その中に
「32条制度」の改正案をもりこみました。 その主な内容は、
1.生活保護世帯を除き自己負担率を10%に引き上げ、一定所得(所得税30万円)以上は公費負担を 廃止(=
自己負担
率30%)
2.その際「所得」は本人
所得ではなく 世帯全体の所得 として計算する
3.指定の病名(統合失調症・狭義の躁うつ病・難治性てんかん)と、一定所得以下の患者のみ
を公費負担の継続的対象者とする。その他の患者(うつ病など)は今後、公費負担の対象からはずす可能性もある
と、経済的不安に苦しむ患者に大幅な負担増を強いるものです。
このような政府案に対して、「病院に通えなくなる」「これ以上家族に迷惑をかけるのなら死んでしまいたい」「自立支援法でな
く自殺支援法だ」という悲痛
な叫びが、全国の患者から上がりました。
この「障害者自立支援法案」は、衆議院で与党多数により可決されたものの、参議院での審議途中で国会が解散されたため、廃案となりました。しかし政府は
あくまで法案を成立させる構えで、尾辻厚生労働大臣は「衆議院選挙後の国会に、法案を原案どおりのまま再提出する」と明言しています。
この32条制度の改悪の問題は、新聞やテレビでも、なぜか、ほとんどまったく報道されていません。
日本では毎年3万人以上の自殺があり、その7割はうつ病が原因ではないかと言われているにもかかわら
ず、です。
「知らなかった」と後で後悔しないため
に、
「32条」制度のこと
を 知って下さい。
だれもが、 「心の病」
にかかる
可能性があるので
すから…
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■ 文責:グループ「32プロジェクト」
( 精神疾患患者を中心としたグループです。 心の病や32条制度、障害者自立支援法案について、様々な情報を発信しています )
Eメール:c32_project@yahoo.co.jp
サイト:http://32project.aikotoba.jp/
http://sea.ap.teacup.com/32project/
※※※ 32条制度の詳細や申請方法については、市町村の窓口や保健センター等にお問い合わせ下さい ※※※